上海通信Shanghai Report
2023年国庆节in上海
こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。
10月になり、上海は急に秋めいてきました。猛暑残暑、そしてゲリラ豪雨などが一段落し、さわやかな秋風を感じます。短い上海の秋です。
さて、今年は中秋節(旧暦8/15で今年は9/29)と国慶節(10/1)が接近しまして、9/29(金)~10/6(金)まで、8日間の大型連休となっています。
中国の国慶節の制定は、1949年9月に中国人民政治協商会議において10月1日を国慶節と定めたことに由来し、1949年10月1日に天安門広場にて中華人民共和国の建国式典が行われ、故毛沢東元国家主席により中華人民共和国の成立が宣言されたことにちなんでいます。中国では”十一(shi2 yi1)”とも呼ばれ、毎年この日をはさむ約1週間が大型連休となるのです。
例年、この時期には中国人が一斉に国内外に旅行するシーズンとして知られ、コロナ禍前には、日本でもインバウンド需要が高まり注目されました。ところが、コロナ禍のこの3年間は、海外どころか中国国内でも行動制限が厳しく、気軽に旅行を楽しむことができなかったのですが、今年は、3年ぶりに国内外、自由に旅行が楽しめるようになったこともあり、連休期間中、延べ20億人が移動するとか。
いま、多くの上海人(富裕層とかアッパーミドルさんたちを中心に)は、上海を脱出して、国内外に出かけています。特に海外に行く理由の一つとして挙げられるのは、「国内旅行は人が多すぎて海外のほうがまだまし」というもの。世界中どこに行っても物凄い中国人口の圧力を感じます(笑)。
逆に、上海は地方から多くの人が観光に押し寄せています。所謂観光スポットというエリア、例えば、外灘、豫園、南京西路~人民広場~南京東路、淮海中路、新天地、さらには武康路とか衡山路なんかのお洒落エリアなんかには朝から身動きが取れないほどの人で、人口圧力を感じます。外灘なんかは、夜になると、時間延長してライトアップされたりするため、昼間の5倍くらいの人が集結し、交通規制して、このエリアに進入できないほどになります。はっきり言いまして、夜景を見に来ているのか、人間という動物を観察しに来ているのか、わからない状況になるのです。韓国の将棋倒し事故のようなことが起こらないことを切に願うものです。ちなみに、この時期、これらのエリアには、上海戸籍を持っている人はほとんどいません(笑)。
まことしやかに経済が失速していると言われる中国ではありますが、こうした風景を見るにつけ、極限まで行動が抑制されたコロナ禍の3年間と比べれば、全然ましで、まだまだ元気、活気溢れる中国に期待を寄せるしだいです。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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