上海通信Shanghai Report
中国経済発展の象徴・古都杭州を歩く
こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。
上海は先週水曜日に梅雨入り、じめじめした蒸し暑い季節がはじまりました。
『上有天堂 下有苏杭』
天に極楽あれば、地に蘇州と杭州あり
さて、今回は浙江省の杭州という街のご紹介をします。杭州は、中国八大古都の一つで、隋代以降、江南運河の終着点として経済や文化が発達し、また、五代十国の時代には、呉越国の都となり、南宋時代には事実上の都、臨安府が置かれた街です。
上海からは南西に約200km、高速鉄道で約1時間、いまでは、中国東南地域の政治、経済、文化の中心地となっています。市内には世界遺産の西湖をはじめ、名所旧跡が点在し、観光地として国内のみならず世界中から多くの人々が訪れます。街なかには緑も多く、龍井茶の名産地でもあります。
西湖は、中国古代四大美女の一人西施が入水自殺をしたともいわれている歴史上の聖地です。2011年に世界遺産に登録されて以降、観光客が飛躍的に増え、周辺には高級ホテルやリゾートホテルが乱立しています。1周約15kmあり、天気の良い日などはジョギングやサイクリングをしている人もたくさんいます。「蘇堤春暁」「花港観魚」など漢字4文字で表される「十景」があり、さまざまな場所から美しい景色をみることができます。
また、世界的なEC企業であるアリババグループの本社があることでも有名で、他のIT企業も集積し、若い人もたくさんいて活気があります。ビジネスで成功した富裕層もたくさんいる街として知られ、最近では経済的に成功した中国人資産家の別荘地になりつつあります。
西湖から少し歩くと河坊街という南宋時代の街並みを再現した観光地があります。明や清の時代の建物が保存されていたり、南宋時代のこの場所が貿易と文化の中心だったことから、有名な老舗が今なおここにお店を構えていたりしています。そして2002年の再開発で昔と今が融合したまちづくりがなされ、各種飲食店さん、お土産物屋さんなどが軒を連ねる街並みに変貌しました。
この日は、梅雨入り直前、最後の週末、穏やかに晴れまして、観光日和となりました。上海とはまた違った歴史の重みと、最先端ITにより豊かになった中国の象徴を感じながら、西湖と河坊街を散策します。北京、上海、広州、深圳なんかに比べると、日本人にはまだ馴染が薄い街なんですが、ワタシ的はこれら大都市よりもはるかに中国を感じることができるとてもいい街だと思っています。はい。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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