上海通信Shanghai Report
中国を正しく生き抜くための中国語講座~第86回「笔记本」
イラスト:Liya
こんにちは。Beauty Works Shanghaiの清水です。
今週のサバイバルチャイニーズは、笔记本(bi3 ji4 ben3)、日本語的発音”びーじーべん”で、意味はノートです。
“笔”はペンの意味、”记”は書くこと、記録すること、”本”は日本語で言う本ではなくて量詞の冊です。ノートというツールの意味を表現した単語です。
中国では、日本以上にデジタル化のスピードが速くて、アナログ文具の代表格であるノートの使用頻度が激減しています。ペンで何かを書くと言う行動そのものが少なくなり、PCでもスマホでもキーボードで打ち込んで変換することが日常になっています。ワタシなんかは昭和世代の人間ですので、手で書くことで、学生時代は英単語や漢字、社会人になってからは仕事を覚えたので、なんでもかんでもデジタルになればいいのかな?という疑問もありまして、ゆえにいまだに、自分の予定くらいはアナログ手帳に手で書いています(もちろん周りの人のためにデジタルツールもダブル使用してます)。あんまり、キーボードしか使わないと、漢字や英単語を忘れるどころか、ひらがなやカタカナまでなんとなく書けなくなるような気がして怖いのです。
また、最近ではSDG’sとか、環境と結び付けて、地球の資源で作る紙のノートを減らすといった社会潮流もありまして、アナログのノートというもののプレゼンスが、どんどん下がっていくことにも若干の違和感を感じてしまいます。文明の進化についていけていないのは、歳を取った証拠かもしれません(笑)。
さて、ノートパソコンのことを、中国語で「笔记本电脑」(bi3 ji4 ben3 dian4 nao3)といいます。”电脑”はパソコンのことなので、2つの単語をそのまま合体させた単語でして、最近の若い人になると、会話の中で、”笔记本”と言うと、まず先にアナログのノートのことではなくて、パソコンのことを連想するようです。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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