上海通信Shanghai Report
中国を正しく生き抜くための中国語講座~第72回「酒店」
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こんにちは。Beauty Works Shanghaiの清水です。
今週のサバイバルチャイニーズは、酒店(jiu3 dian4)、日本語的発音”じょーでぃえん”で、日本人的には、最初、お酒を販売している酒屋と勘違いする人もいますが、ホテルの意味です。ホテルは他に、饭店(fan4 dian4)とか、宾馆(bin1 guan3)という言い方もあります。酒店や饭店の前に”大”を付けて、大酒店とか大饭店として、規模の大きさや高級感を出したりしますが、実際にはルールがあるわけではなく、大が付いているからといっても、必ずしも大きいとか高級だとかいうことはないです。因みに、酒家(jiu3 jia1)というのはレストランです。
中国では昔、宿泊する施設を驿站、客栈、旅店、旅館などと言いました。いまでも街角をよく見ると存在しており、いずれも小規模なものです。80年代に入ると、食、宿泊、娯楽などのできる、近代的なホテルが相次いでできていきます。高級感といい、規模といい、昔の宿泊施設と区別するかたちで、(大)酒店、(大)飯店と呼ばれたわけです。80年代以前のホテルはほとんど(大)飯店といい、(大)酒店はたいていそのあとのものです。
中国のホテルは、もともと民族系が主流で、暗くてお世辞にもキレイとは言えない館内と室内、あんまり良くないサービス、高いだけで大して美味しくない食事、水道(浴室やトイレ)とかインフラファシリティも今一歩でしたが、いまではハードソフト面とも各段にレベルアップし、ほぼほぼグローバル水準で、大都市には世界の名だたる高級ホテルやホテルチェーンが進出しています。因みに、現在でも、星が少ないホテルを中心に、外国人が泊まることができないホテルがあるので、ネット予約をするときは注意が必要です。
また、昔の民族系ホテルは、各階(大概エレベーター前)にサービススタッフがいて、部屋までついてきてカギを開けてくれたりしました。サービスと言いながら、宿泊者が怪しい行動をしないかどうか、監視する役割です。いまでは、監視カメラが大量に設置されているので、このような人海戦術的なスキームはほぼなくなっています。
最後に、中国のホテルは、日本に比べて部屋は広いことが多いですが、あなまり安いところに泊まると壁が薄くてお隣さんの騒音が大きいとかトラブルのネタが満載ですのでご注意ください。また料金設定は、日本のように1人いくらではなくて、ひと部屋料金です。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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