上海通信Shanghai Report
中国を正しく生き抜くための中国語講座~第69回「网红」
GraphicDesign:Liya
こんにちは。Beauty Works Shanghaiの清水です。
上海は、昨日から急に気温が下がりました。例年のことですが、ある日突然、冬が到来しています。
さて、今週のサバイバルチャイニーズは、网红(wang3 hong2)、日本語的発音”わんほん”で、意味はインフルエンサーです。
「网(wǎng)」は中国語で「ネット」、「红(hóng)」は「人気である」という意味で、つまり「网红」は、ネット上で人気のある人という意味です。
网红は、ネットに自分が作った動画をアップし、フォロワーの数が増えることで儲けることができる、今、とても流行りの職種で、簡単言えば、YouTuberと同じです。動画をアップする代表的なプラットフォームとしては、「抖音(Dǒuyīn)」(TikTok)、「小红书(Xiǎohóngshū」(RED)などがあります。内容は、美容、旅行、日常、学習、爆笑動画、インテリアなど。彼らの作る動画は、中国の若者だけではなく、全ての年齢層で人気があります。
中国で有名な网红(ワンホン)は、直播と言われるライブコマースの「李嘉琦(リージャーチー)」「papi酱(パピちゃん)」などで、彼らのようなトップクラスの网红(ワンホン)は、年間で数億円を稼ぎます。ちなみに、収入は、動画につく広告によって広告料、企業の依頼でサービスや商品を紹介する紹介料、生配信中に視聴者からの投げ銭などです。
中国の网红は、すでに100万人を超えており、権威性や知識、地位なども兼ね備えていて、マーケットや消費者に大きな影響力があります。ゆえに、彼ら(彼女ら)が紹介する商品は、フォロワーたちの購買決定権に影響を与えることができるので、企業側も販促手法の一つに网红を起用しています。ただ、最近では、金儲けのため、利益団体的サクラ購入のような”いかさま”も見られるようになり、信用問題にかかわることから、販促手法としては過渡期を迎えています。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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