上海通信Shanghai Report
中国を正しく生き抜くための中国語講座~第49回「三大火炉」
こんにちは。Beauty Works Shanghaiの清水です。
今週のサバイバルチャイニーズは、三大火炉(san1 da4 huo3 lu2)、日本語的発音”さんだぁふおーるぅ”で、直訳では三大ストーブですが、その意味は、中国での夏、暑い3大都、重慶、武漢、南京のことです。
この内陸3都市がそのように言われ始めたのは、1925~1949年の民国時代に遡ります。3都市とも長江流域の中下流で、いずれも山に囲まれた盆地であることから、当時最高気温が30℃を超える日は年間70日以上もあり、40℃以上の猛暑日もあったそうです。
しかしながら、2017年に中国气象局国家气候中心(中国気象局国家気候センター)が省都及び直轄市の気象データを総合的に分析し公表した結果を見ますと、夏の暑さが厳しい10大都市は、重庆(重慶)、福州、杭州、南昌、长沙(長沙)、武汉(武漢)、西安、南京、合肥、南宁(南寧)でした。依然長江流域の内陸都市が多いとはいえ、地球温暖化や、経済発展による気象の変化などの要因により、沿海部や華南の都市での高温化が進み、伝統的な三大火炉にも変化がみられています。
昨年上海でも真夏には40℃を超えて、50℃に迫る信じられないような酷暑日がありました。地球規模での気象変動については、すでに世界中で議論されていることではありますが、我々が生きていく社会が、これ以上ストーブが増えていくことなく、持続可能な世界であって欲しいと切に願います。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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