上海通信Shanghai Report

中国を正しく生き抜くための中国語講座~第28回「水饺」

2023年01月28日

こんにちは。Beauty Works Shanghaiの清水です。

今週のサバイバルチャイニーズは、水饺(shui3 jiao3)です。日本語表現”しゅいじゃお”で、水餃子です。

早いもので、今日は初七、暦的には春節は今日まで、春節休み(7連祝日)も昨日で終わりまして、この週末は国家の規定で出勤日扱いとなります。

春節は中国人にとっては命の次に大切なもの、普段都会で働くひともたくさんのお土産を持って帰省、家族親族で新しい年を祝います。

中国は広いので、エリアにもよりますが、年越し、お正月の料理に欠かせない水饺です。数日前から家族総出で水饺を包みます。昔はそのとき、いくつかの餃子には硬貨を入れまして、その水饺に当たったひとは、大吉だということです。最近は不衛生だということで、余程田舎に行かないとやっていないようです。

さて、昔から伝統的な中国の飲食店で水饺を注文するときには、個数ではなくて重さで注文します(時代とともに少し変化しています)。斤(jin1)は500g、その1/10の50gは两(liang3)といいます。この単位は、日本ではほぼ使いませんが、中国では、餃子に限らず、市場で野菜や果物、肉や魚なんかを買う時にも全部量り売り(計り機ではなくれ天秤)の単位として長年親しまれてきました。

ワタシは水饺というとちょっと笑えるエピソードを思い出します。もう25年くらい前のことになりますが、北京に来たばかりの私は水饺を注文しようと、自宅から近所の食堂に電話でかけますが、お店のひとからどのくらい(の量?)と聞かれて、慌てます。正直そのときは中国の重さの単位に慣れておらず、一斤またはその半分の半斤の餃子って何個くらいになるのか全然想像ができていなくて、数種類を適当に注文します。
すると30分くらいでピンポーンとチャイムが、嫁さんがドアを開けてみると店員の小姐が両手に大きなバケツを持って立っていて、中を見ると全部水饺。小姐がバケツを持って帰りたいというので、家じゅうのボウルやお皿を出してきて受けとるのです。その後、3日間、家族中で朝昼晩ずっと水饺を食べ続けます。

水饺を見るたびに記憶が蘇る、古き良き時代の懐かしい思い出です。

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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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