上海通信Shanghai Report
上海で茶道
こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。
上海は、気温40℃を超える殺人的な暑さがようやく落ち着きまして、数日前から涼しくなりまして、残暑はあるものの、空は秋空です。
さて、上海にはほんとにいろんな人がいます。一昔前は企業駐在員とその家族だけと言っても過言ではありませんでしたが、いまは、自営業の方、現地採用の方、留学生の方などなど、どっちかといえばそうじゃない人のほうが圧倒的に多いと思います。正直、どうやって収入を得て生きているのか、わからないような方もいます(笑)。まさに魔都上海です。
ということで、今日は表千家茶道基礎体験講座に潜入してみました。
地下鉄1号線x4号線上海体育館駅から徒歩5分くらいのところにあるマンションの1室に「聽松庵」という茶道をやる和室があります。オーナーは中国人の方ですが、先生はAさんという、もう上海に20年近く潜伏している日本人女性です。聞くところによれば、現在の生徒さんは、9割は中国人女性、80后(1980年代生まれ)以下の世代だそうです。
通常日本だと、茶道を身に着けるために最低でも1年はかかるそうですが、中国の方はせっかちなのか、あるいは表現を変えるとスピード感があるのか、そんなゆっくりできないよー、早く早く―という方がほとんどだそうです。
日本人だとそれなりに高額な茶器をそろえるのに躊躇しますが、中国人はあっという間に買いそろえるそうです。
また、日本人で自宅に茶道用の和室を作ったりするひとはまず稀ですが、中国人は結構簡単に自宅を改造したりしてMy和室を作ったりしちゃうそうです。
さすが、世界を席巻するチャイナマネーです。このような金に糸目をつけない人たち、コロナ禍前は、日本にも頻繁に行って、本場の茶道教室に参加したり、いろんな道具を買ってきたり、和菓子まで調達してきたりしていたそうですが、さすがにいまはそうはいかないので、それでも日本在住の友人なんかに頼んで、EMSとかでいろんなものを郵送してもらうということもしているようです。
日中間には常に様々な政治的問題、経済的なせめぎあいなんかがあるのですが、こういった草の根レベルの文化的交流は、少しづつだけど、大きくなっているように思います。
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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶応義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士
課程修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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