上海通信Shanghai Report

【C-Trend Watch】中国の3COINS~メイソウ

2023年01月17日

こんにちは、Beauty Works Shanghaiの清水です。

上海は、先週末から一気に冷え込みまして、夜は氷点下、日曜日には珍しく雪も舞いました。

春節まであとわずかとなり、3年ぶりの民族大移動が始まっています。

さて、今回C-Trendでご紹介するのは、メイソウ(中文名:名创)という雑貨屋さんです。
2013年に格安の日用雑貨を販売する雑貨店チェーンとして、広東省広州市で創業し創業10年足らずで世界に5000店舗を出店した雑貨チェーンです。売られているアイテムは概ね数十元ほどのもので、日本でいうところの百均ではなく3Coinsなポジションです。

メディアでは、無印良品とユニクロとダイソーのいいとこ取りをしたパクりブランドとして一時話題となりました。確かに、ロゴとか、店舗内のイメージ、雰囲気とか、パクっていると言えば、その通りです。

いっとき、日本文化をパクっているということで、国潮主義のひとたちから攻撃されて、ネット上で炎上したりしましたが、いま、経営方針や見え方の転換を図り、いい意味で第二創業期に入っている感じです。

チェーンの店舗は、市内のわりと至る所に、大小さまざまな形態がありまして、客層を見ていると、中国人の老若男女問わず、結構支持されているように見えます。恐らく、このような雑貨店は、なんだかんだ言いましても、安くて品質がよく、かつデザイン性の高いもの、お洒落なもの、可愛いもの、コスパがいいものであれば、パクりだろうが、日本文化だろうが、中国の消費者からも支持してもらえるということですね。

ちなみに、雑貨屋さんに限らず、例えば飲食店とかでも、あたかも日本ブランドであるかのようなネーミングと店構えをしているようなお店は中国にたくさんありますが、一時期に比べればずいぶんと減っていて、純国産ブランドが力と自信をつけてきていることを実感できます。

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文責
碧优缇商务咨询(上海)有限公司
COO 清水誉
慶應義塾大学法学部法律学科卒業、関西学院大学大学院経済学研究科前期博士課程
修了、経済学修士。専門は、東アジア経済、中国労働経済。
1988年株式会社ブリヂストン入社、1993年広州事務所代表、1995年北京事務所代表、
1999年株式会社博報堂入社、2005年広東省広博報堂広告有限公司総経理などを歴任
し現職。中国ビジネス30年のスペシャリスト。
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